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呪術 世にも不気味な物語

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価格:¥ 473
河出書房新社


■ 内容紹介

出版社/著者からの内容紹介
 秘境の地に響く怪しい呪文、闇儀式に捧げられた生贄《いけにえ》たちのうめき声。戦慄の呪い渦巻くおどろおどろしい“禁断の闇世界”へようこそ……。悪魔祓いから黒魔術、オカルト教団まで。不気味な神秘信仰が霊力を呼び覚まし、人智を超えた驚異の現象を巻き起こす?!


抄録(「電子書店パピレス」より)
   政界スキャンダルに発展した黒ミサ〈地獄の火クラブ〉

 カトリックを冒涜《ぼうとく》する呪術的な儀式の一つに黒ミサがある。キリストを讃《たた》える儀式である一般的なミサに対し、故意に逆手をいくような方法で悪魔に祈祷し、キリストを愚弄《ぐろう》する目的で行なわれるのが黒ミサである。
 カトリックではパンとワインがキリストの血と肉をあらわすものだが、黒ミサでは幼児の小便や血が悪魔への捧げ物として用いられる。悪魔の祭壇には、十字架が逆さまに打ちつけられ、殺人者の手を模した長く伸びた黒い爪《つめ》をもつ手が「栄光の手」として飾られたり、ロウソクも黒いものが用いられる。ときには悪魔への生け贄として、女性が貢がれることもあった。
 ただし、黒ミサを開催する目的は大きく二つに分かれていたといえよう。一つは、規範の厳しいカトリック支配からの脱却を目的に、自由な政治経済活動や信仰生活を過ごすことを目指したグループである。政財界の大物もメンバーだといわれたヨーロッパの秘密結社フリーメーソンが、黒ミサを行なっていたと噂されたのも、メーソンの目的がまさにカトリック否定にあるからにほかならない。
 そして、もう一つのグループが、黒ミサにともなうオカルトへの興味や、退廃的で危険な娯楽を楽しもうとするグループだ。
 こうした黒ミサは、皮肉なことに、カトリックの総本山ともいえるイタリアで、一八世紀に流行したという。それがヨーロッパ各国に飛び火して、秘密裏に催されるようになったようだ。当然、黒ミサはカトリック教国では容認できる儀式ではないため、参加メンバーは世間に漏れないように秘密を誓い合い、極秘裏に会を催す必要があった。そのため、黒ミサを行なうグループは秘密結社化していく。
 なかなか表沙汰《おもてざた》にならない黒ミサだったが、一八世紀のイギリスで発覚したことがある。それが「地獄の火クラブ」という秘密結社の黒ミサだった。
 クラブの中心人物は、フランシス・ダッシュウッド卿(一七〇八〜八一)。ロンドンから北西に五〇キロほど離れたバッキンガムシャー州にある名門の家の御曹司《おんぞうし》として生まれ、なに不自由なく育ったお坊っちゃまであった。
 若いとき、ヨーロッパを旅行する途中で、イタリアで黒ミサに触れ、興味を覚えたダッシュウッド卿は、旅行中に親友となったサンドイッチの語源となったことでも知られるサンドウィッチ伯爵と、帰国後にクラブを結成する。黒魔術の儀式を行なうクラブへと発展するのも時間の問題で、やがて彼は、「地獄の火クラブ」の会員となったのである。
 「地獄の火クラブ」が黒ミサを行なう秘密結社へと移行した時期などは、関係者が口を固く閉ざし続けたために不明だが、ダッシュウッド卿が大蔵大臣に指名される一七六二年まで、一〇年以上は続いていたようだ。
 「地獄の火クラブ」は、三〇〜五〇名程度の会員規模だったようだが、中心メンバーはすべてダッシュウッド卿の親友で占められていた。貴族の御曹司なのだから、親友もイギリスの社会的地位を約束されたメンバーばかりである。サンドウィッチ伯爵のほかに、詩人のポール・ホワイトヘッド、財務長官トマス・ポッター。さらに、特別な招待客の中に、後のジョージ三世となるウィリアム・フレデリックや、後の首相ビュート伯などの大物の名前も見いだすことができる。
 ダッシュウッド卿は、会員のために豪華なクラブ専用の館を建設し、贅沢な調度品にポルノ絵画、そして、オカルト関係の書籍が集められ、友好の士をもてなした。会員は酒を飲めることを条件にしたため、ワインやポートワインなどの年代物が豊富に倉庫に用意されたという。
 黒ミサではやがて女性も用意されるようになる。ロンドン市内から高級娼婦を呼んで修道女の衣装を着せて自由気ままにあしらうなど、放蕩《ほうとう》息子たちは財産と権力に任せて淫靡《いんび》で神秘的な世界に熱中した。一説によると、麻薬からSMプレー、降霊術、悪魔召還など、規制も束縛もない背徳《はいとく》の世界が展開されていたという。


著者について
 ミステリーゾーン特報班
 この世に起こる心霊現象、奇妙な事件・事故など、さまざまな不思議な出来事を追究するグループ。ミステリーの現場や人々の超常体験を取材調査し、科学では解明できない“もうひとつの世界”があることを、広く世間にアピールしつづけるのが、主な活動である。著書には『霊がそこにいる』『【呪術】世にも不気味な物語』『新【大予言】世にも不思議な物語』(小社刊)がある。

■ 目次

人の心の闇に忍び込む怪しい呪術世界のすべて――まえがき


1 怨みの魔力に命を奪われた人々――血の惨劇はこうして起きた
 魔女に呪われた伯爵一家の悲劇
 ボルネオの黒魔術が生んだ空飛ぶ“吸血首”
 予言どおり亡霊に呪い殺された晋の景公
 『平家物語』で描かれた恐るべき呪いの儀式
 嫉妬する生霊に取り殺された『源氏物語』の夕顔
 悪魔教会の呪殺術で事故死した有名女優
 ムガール神に呪われるダイヤ
 毒を使った呪術で死に至らしめる中国の「巫蠱(ふこ)」
 七〇〇年も続いた崇徳上皇の祟(たた)り
 謎の連続死を招いたツタンカーメンの呪い
 ヨハネ・パウロ一世の死に囁(ささや)かれる不吉な噂


2 正視できない恐怖儀式の数々――死霊を呼ぶオカルト教団の怪
 動物を生け贄にする不気味な儀式〈ヴードゥー教〉
 現代にはびこる怪しい呪術的な集団〈ブランチ・デビディアン教団ほか〉
 政界スキャンダルに発展した黒ミサ〈地獄の火クラブ〉
 現代に生き続ける幻の秘密結社〈薔薇十字団〉
 爪と髪が悪魔の温床(おんしょう)となる?! 〈ゾロアスター教〉
 世界中に広まった謎多き秘密結社〈フリーメーソン〉
 魔女の首を切り落とす呪術的な謝肉祭〈ファスナハト〉
 超能力をもつ聖者を崇めるセネガルの神秘集団〈ムリッド〉
 踊りながら祖先霊を憑依(ひょうい)させる伝統儀式〈タイ北部の仏教徒〉
 霊媒師が願い事を精霊に伝える〈ミャンマーの精霊信仰〉
 水牛を生け贄に葬儀を行なう〈アルク・ト・ドロ〉
 太鼓を叩いて霊の言葉を伝える〈モンゴルの精霊信仰〉
 鬼神の崇りを解く黒巫術〈水族〉
 不死身の肉体を得る入団の儀式〈義和団〉
 「2」を悪魔とみなしたピタゴラスの数秘術〈ピタゴラス教団〉
 怨霊を退散させた空海の呪術〈真言密教〉


3 人智を超えたその能力は神か悪魔か――人々を操る妖しい呪術師たち
 神に選ばれた奄美諸島の呪術師“ユタ”〈日本〉
 呪文とともに神霊が憑依する“童キー(※)(タンキー)”〈台湾〉
 死霊と生霊の仲介者“ムーダン”〈韓国〉
 人を呪術で病気にさせる“バリアン”〈バリ〉
 神々の力で奇跡を呼んだ“メディシン・マン”〈アメリカ〉
 「鬼道」で霊魂と交信した女王卑弥呼〈日本〉
 科学者から幻視者に転身したスウェーデンボルグ〈ヨーロッパ〉
 ゲーテのファウストのモデルは黒魔術師だった?! 〈ドイツ〉
 悪魔から秘薬を入手した“医科学の父”〈ヨーロッパ〉
 悪の限りを尽くした黒魔術師クローリーの生きざま〈イタリア〉
 死後も各地にあらわれた錬金術師サンジェルマン〈フランス〉
 フランス王妃を惑わした魔術師カリオストロ〈ヨーロッパ〉
 オカルティズムの虜(とりこ)だったニュートン〈イギリス〉
 エリザベス女王に仕えた魔術師ジョン・ディー〈イギリス〉
 大統領候補にのしあがった女性呪術師ウッドハル〈アメリカ〉


4 凶悪な呪詛を封じ込める――悪魔祓いと魔除けの秘儀
 現代のカトリック教会に実在するエクソシスト
 戦慄の“悪霊祓い殺人事件”
 怨霊から平安京を守った“陰陽師”安倍晴明
 名僧祐天が“江戸の悪霊祓い師”になった理由
 無数のドクロの“邪眼”に打ち勝った平清盛
 邪鬼を追い払う中国の「劾鬼術」
 厄除けの果実“金果”とは
 日本の家紋にも見られる魔除けの星印
 魔除けの力がある色とは
 沖縄県人の守護神シーサーのルーツ
 キリスト教徒が十字を切る秘密
 船に描かれた竜の眼は何を意味する?
 平安京も江戸も、呪術が生んだ都市だった
 “火祭り”は魔法使いを焼く模倣呪術
 現代も活躍するペルーの呪術治療師たち
 心霊治療を行なうエスピリティスタとは


5 不吉な未来を見とおす神秘――恐るべき占星術師の支配力
 ケネディに死の運命を告げた占星術師
 信じていた占星術を無視して殺されたカエサル
 予言されていた伊藤博文暗殺
 レーガン大統領は占星術で政治日程を決めていた?!
 占い師に頼る日本のトップリーダーたち
 母を殺す運命を予言された皇帝ネロ
 ヒトラーとチャーチルの“占星術大戦”
 占星術の予言書を読み違えて滅びた秦
 流れ星を見て戦争を占った中国の仲達(ちゅうたつ)
 ナポレオンに恐れられ監禁された占星術師
 人の“気”を読む「望気術」とは
 “夢魔術”に運命づけられたアレクサンダー大王
 ローマの皇帝を支えた数々の神秘術


6 無意識のうちにあなたも信じ込んでいる――習俗に秘められた呪術とは
 痛みを鎮めるあの呪文のルーツは密教から?
 避雷のまじない「クワバラクワバラ」の由来
 テルテル坊主は気象を操る呪術の秘具だった
 羽子板遊びに秘められたおまじない
 邪気を祓い、霊界の意志を知る豆まき
 願いを叶えるお百度参りのルーツとは
 大相撲の塩まきと手刀に秘められた意味
 一九九四年の渇水によって復活した雨乞い
 盆踊りは先祖の霊を呼び寄せる呪術だった
 全国に伝わる、豊作を願う“予祝神事”
 元号を改める「改元」は世直しの術
 安全に旅をする江戸のおまじない本『旅行用心集』
 ハロウィーンは村人を生け贄にする儀式だった?!
 『カーマ・スートラ』に綴られたセックスの秘術

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「呪術 世にも不気味な物語」紹介ページの最終更新日時
2006年4月8日 21:22:16
ID:114
※実際の販売・ダウンロードは『電子書籍パピレス』にて行われます。