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出版社/著者からの内容紹介
ジャニーズ事務所社長、ジャニー喜多川の傍若無人な振る舞いを、怒りと失望をこめてこの世に知らしめる1冊!
未来ある少年の目の前に「スター」というエサをチラつかせ、ホモ行為を強制する。スターになれればまだいいが、そのまま日の目を見ずに去ってゆく少年達が何百人いたことか。
ファンの悲痛な叫びや新宿二丁目でカラダを売る少年たちの声も交えてジャニー喜多川に叩きつける嘆願文!
抄録(「電子書店パピレス」より)
ホモセクシャルの世界に、「ワン・ステップ」という陰語がある。
同じ人物とは、一度しか付き合わない。つまり、一度だけ肉体関係をもてばそれで充分、といったような意味に使われる言葉だ。
私の知るかぎり、新宿二丁目を訪れるホモセクシャルたちの、およそ九〇パーセントが、その「ワン・ステップ」の傾向にある。
ましてや、ウリセンのボーイと、客との間においてはなおさらのことだ。
金で買い、時間を気にしながらのセックスに愛など生じるわけがないのだ。
したがって、ジャニー喜多川も二丁目の男たちも、本質は同じなのだ。もっとも彼らの「夢」につけ込んだりせず、金を与えるだけ、後者のほうがまだましという気もする。
「でもさあ、自分が注目されるのって、快感なんだよなあ……。売春してるっていう後ろめたさも、それが男同士だっていうおぞましさも、みんな忘れてしまうくらい気分がいいもん――」
マサルが言った。
「でも、花の命は短いよ」
私が、意地の悪いことを言った。
「うん、それは知ってる。あの人に、さんざん可愛がられた田原俊彦も、モックン(本木雅弘)も、岡本健一も、大人になったとたんに見向きもされなくなったんだって。この世界だって、ジャニーズ事務所と同じなんだ」
「それじゃあ、今のうちにチャンスをつかまないと……」
「だからさあ、オレも、他の仲間たちも、ウリセンでせっせと稼いで、いい服を買ったり、ブランド物のバックを持ったりして、事務所やレッスン場に行くんだ。少しでも他人より目立ちたいからさっ。でも、駄目なんだよなあ……」
とマサルは、言葉の最後でため息をついた。
ジャニー喜多川にしてみれば、スター候補生は数限りなくいる。
誰を選ぼうが、すべて自分の思うままだ。
いともたやすく意のままになり、そのあげく物欲しげに目の前をちらつく少年には、ただうんざりするだけだろう。
手を触れれば抗《あらが》い、追えば逃げるようなものにこそ、執心の炎を燃やす相手であることを、マサルたちは知らない。
余談になるが、期せずして、それで得をした二人のタレントがいる。
まずは、薬丸裕英。
彼は、ジャニー喜多川の攻撃から徹底して逃げまわった。
風呂場で体を触られても、寝床にすべり込まれても、周囲にはばかることなく抗った。
仕事をキャンセルしたり、レッスン場に何ヶ月も姿を見せないこともあった。
それでもジャニー喜多川は、薬丸裕英を「シブがき隊」のメンバーに加えた。しかもリーダーという立場を与えた。
その薬丸裕英と同じような言動をくり返して、「SMAP」のメンバーに加わったのが木村拓哉だ。
彼もまた、事あるごとにジャニー喜多川に抗い「ホモはどうでもいいけど、社長そのものが大嫌いだ!」と、たえず周囲にもらしていたそうである。
かといって、薬丸裕英も木村拓哉も、ジャニー喜多川との性的行為がなかったと百パーセント断言できるわけではない。
著者について
原 吾一(はら ごいち)
埼玉県生まれ。10代より紆余屈折(うよくっせつ)の人生を歩みはじめ、芸能界、新宿二丁目などを流浪。前作『二丁目のジャニーズ』より本格的に文筆活動に入る。
プロローグ
1 追っかけK子の願い
2 現役Jr.のタメイキ
3 元Jr.の告白
4 クスノキの提案
5 振り付け師の答え
6 業界人の証言
7 ジャニーズの反撃
8 ファンの叫び
そして再びプロローグ