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出版社/著者からの内容紹介
人生の殆どをタカラヅカに費やしてきた、筋金入りのファンである元ゲイバーのママ「お千代さん」の語りを元に、知られざるタカラヅカの裏を暴く! 情熱的なファンから見たタカラヅカ、そしてそれら熱心なファンたちの間で流れる噂。久世星佳、大地真央、天海祐希など…タカラジェンヌの思いや、情熱、劇団側との確執を描いた、読み応えのあるファン必読本。
抄録(「電子書店パピレス」より)
大地真央は、一九七三年(昭和四十八年)に宝塚の初舞台を踏んだ。
すでにその頃から、将来を有望視されていて、トップスターへの座もそう遠くないと誰もが認めていた。
大地はとくに歌唱力が抜群で、透明感のある歌声は、聞く者に心地良さを与えたのだが、かえってそのことが、大地真央にひとつの災難をもたらした。
あまりのうまさに彼女の歌がレコード化され、そのキャンペーンにかりだされたために、宝塚そのものを留守にしなければならなくなったのだ。
しかも、そのレコードのB面こそ、彼女のためのオリジナル曲、「悲しみのアイドル」だったが、A面はかつての舞台のヒット曲であり、いわば宝塚のキャンペーンでもあったわけだ。
初舞台を踏んでから三年余、大地真央がまだ研四(研究科の四年生)になったばかりのことであった。
いくら歌唱力があろうと、どれほど宝塚で有望視されていようと、世間のなかでは単なる新人歌手でしかない。
レコードを売るためのキャンペーンは、彼女にとって苛酷なものだった。店の前に置かれたミカン箱の上に乗って歌わされたことも、一度や二度ではない。小さなテープレコーダーからながれてくるテープの伴奏に、マイクなしで歌ったこともあった。
「レコードを買ってやるから、胸を触らせろよっ」
と言い寄られたり、
「宝塚だと思って、お高くとまっているんじゃないわよ」
と罵声を浴びせられたこともあった。
〈わたしは、こんなことをするために宝塚に入ったわけじゃない――〉
大地真央は悔し涙を流しながら、自分にこんな体験をさせる劇団に怒りを覚えた。
しかし、その一方で、誘いの手をのばしてくる芸能プロダクションも多かった。
「あなたは、宝塚という枠のなかで終ってしまう器《うつわ》じゃない。芸能界からデビューすれば、全国的に有名になれるんだ!」
「……宝塚も悪くないかもしれないが、スターでいられる期間は短かいし、後々の面倒をみてくれるわけでもない。将来を芸能界で生きていく気持ちがあるなら、一日も早く決断したほうが賢明だよ」
誘いの口実はさまざまだったが、要するに、宝塚を辞めて歌手デビューしないかということではプロダクションの意見は一致していた。
著者について
原 吾一(はら ごいち)
埼玉県生まれ。10代より紆余曲折の人生を歩みはじめ、芸能界、新宿二丁目などを放浪。その経験を生かし現在は文筆活動に入る。著書『二丁目のジャニーズ』、『二丁目のジャニーズ 死闘篇』『二丁目のジャニーズ 最終戦争篇』(いずれも小社刊)などがある。
プロローグ
第1章 タカラジェンヌ・平成の反乱
お千代さんとの再会
月組タカラジェンヌの疑惑
久世と劇団の契約
「ここだけの話」から
無意味な慣例
天海祐希の去ったあと
劇団幹部の怠慢
第2章 大地真央の離婚
目撃された松平夫妻
大地と松平の出逢い
芝居観の対立
真相への最短距離
ユミ子の証言
タカラヅカの魔力
深まる疑惑
レズビアン説の裏づけ
タカラヅカの思惑
もうひとつの疑惑
思いがけない新情報
芸能人根性
第3章 疑惑の点と線
ある宝塚出身の大スターの遍歴
留美子をめぐる二人の男
石井ふく子とタカラヅカ
長谷川一夫と石井ふく子の演出
天海祐希と芸能界の出逢い
日向薫の不可解な行動
石井ふく子の話題
謎の解明
第4章 タカラヅカのやり方
一年契約のトップスター
久世に関する噂
トップへの道のり
ファンの憤り
納得のいかない舞台
ファンの選んだ道
これがタカラヅカ
エピローグ