|
|
出版社/著者からの内容紹介
――癌闘病とは“心理情報戦争”だ!
齢五十八にして、ある日突然受けた「癌宣告」に立ち向かう作者、マダラボケになってしまった母、そしてその周囲が繰り広げる闘病顛末記!
パソコンの説明やインターネット接続の方法、癌情報を入手するためのWebページ一覧など、お役立ち情報も満載!
抄録(「電子書店パピレス」より)
妻とメール仲間が仕掛けた“泣き笑いの癌病棟脱出劇”
情報をかき集め、判断を下すための武器になったのは、重さ一〇〇〇グラム級の一台のノートパソコンだった。突然の入院が決まったとき、独房にも似た病院生活の手慰みはモバイルノートだろうと直感して、病院に行く途中のパソコン安売り店で買い求めたのだ。予想通り、モバイルノートは癌独房者のあるときは耳となり、あるときは目となって最新の情報をもたらした。
インターネットで癌に関するあらゆるWebページに目を通したのはいうまでもない。それに加えて、“娑婆”にいる同年輩のメール仲間が情報を素早く運ぶ足となってくれたのは有難かった。
「食道癌の手術とは、癌の手術の中でもっとも難しいもののひとつである。食道を取り出すために胸を開いて肋骨を広げる。さらに腹を開いて胃を処置する。そして首を開き、管にした胃を首で残っている食道につなぐ。三ヶ所を切り開く大手術だ」という事実も画像付きで解説してくれた。
その合間に出血は多量となり、術後の体力が減退するのは目に見えていた。体重が一〇キロも一五キロも減る患者はざらのようだ。満身創痍とはこのことだろう。
喉の真下に胃袋がぶら下がる?こんなわが身を想像するだけでもおぞましい。
さらに耐えがたかったのは、抗癌剤による副作用の鈍痛、吐き気、下痢のすさまじさである。大学病院の治療は問答無用の苦しみを癌患者たちに強要しているといってもよかった。
といって、完治する保証は少ない。やがて、体はガタガタになるはずである。
大病院の治療法はどこか間違っていないか?
残された人生を苦しまずに過ごすには、どうしたらよいのか?
術前に放射線と抗癌剤治療で癌の塊を小さくしてサクッと切り落とす魂胆の主治医と、その副作用で下痢、嘔吐、吐き気、口内炎に喘ぎ、のたうちまわる夫の苦渋を共有した妻とでは、見解を異にした。
「パパ、抗癌剤と手術は絶対にやめようね。抗癌剤を打たなくても、手術などしなくても、必ず、治る秘薬を探してくるからね」
妻の哀願する姿に、見舞いに来たメール仲間たちが身震いした。
本書に登場する絶倫くんと獏さんというパソコン中年は日本全国の仲間にメールを送り、アメリカ、カナダ、さらには香港、中国までWeb探索の手を伸ばしてくれた。このメール仲間の絆ネットワークは、いわゆる民間療法の“癌の秘薬”を、次から次へと、西洋医学の牙城である大学病院のわが病室に宅配してしまうという珍事を引き起こした。
本書は、齢五八歳にして突然、進行癌に取り憑かれた夫と、それを支えた妻、そして中年メール仲間たちが仕掛けた、三ヶ月に及ぶ“泣き笑いの癌病棟脱出劇”でもある。
著者について
関根 進(せきね すすむ)
1963年早稲田大学教育学部卒業後、(株)小学館に入社。『週刊ポスト』をはじめ、『GORO』『女性セブン』『写楽』『マフィン』などの雑誌編集長を歴任。同社取締役を経て1993年独立。現在(有)書斎屋代表取締役、東経研究所所長。メディア評論家として活躍中の1999年食道癌を発病。入院中にノートパソコンで本書“癌闘病と奇跡的治癒の記録”を書き下ろし、電子メールで送稿した。
著書に『50歳から始めよう!インターネット大道楽』『スラスラ読めるインターネット大活用』『インターネットで掴め!アジアの商運』『史上最強の編集塾、開講!』『編集長は魔術師』などがある。