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出版社/著者からの内容紹介
アトピー性皮膚炎のいちばんの原因は、皮膚のバリアー機能が弱いこと。それを補うスキンケアで、炎症は予防できる。
炎症が起きたらステロイド外用剤ですばやく治療。正しく使えば副作用は現れない。
※ 赤丸の部分のパーセンテージを大きくすると文字が大きくなります。125%以上を推奨します。
抄録(「電子書店パピレス」より)
●まず炎症を治めることが大切
アトピー性皮膚炎の症状と言えば「かゆみをともなう湿疹」です。ひとたび湿疹が起きてしまえば、かゆいためにその部分をかき、そのためにさらに湿疹が悪化し…と、悪循環におちいってしまうこととなります。かきこわすことによって、汗、摩擦などの刺激に対してますます弱くなり、また抗原の侵入も起こりやすくなってアレルギー反応が起き、これがまた湿疹を悪化させることになってしまいます。
「かくのがよくないから、かかないように」と言っても、人は無意識のうちにかゆいところに手が行くものです。また、睡眠中にもかいてしまいます。
ですから、「湿疹ができてかゆい」という状態を、できるだけ早く治さなくてはなりません。まず悪循環を断ち切ることが何よりも大切なのです。
●炎症を治めるにはステロイド外用剤が有効
アトピー性皮膚炎の炎症、すなわち湿疹を最も早く治すことができる薬が“ステロイド外用剤”です。
“ステロイド”はまたの名を“副腎皮質ホルモン”と言います。本来、人間が自分のからだの中でつくるホルモンで、腎臓のすぐ上にある副腎という臓器から分泌されます。このホルモンにはいくつかの働きがあるのですが、そのうちの最も大きなものが「からだの中で起こっている炎症を軽くする」というものです。
つまりステロイド外用剤とは、この副腎皮質ホルモンと同じ働きをする薬なのです。自分のからだでつくられる副腎皮質ホルモンだけでは湿疹という炎症を抑えきれないから、外からも与えて、より強力に炎症を抑えようという薬です。
ステロイド剤と言ってもいくつかの種類があります。アトピー性皮膚炎の治療に使うのは主に軟膏で、皮膚に塗って使います。その他にクリーム、ローション、テープ剤、錠剤(飲み薬)、注射薬、噴霧薬などがあります。クリームやローション、テープ剤も外用薬で、アトピー性皮膚炎をはじめ、皮膚病の治療に使われます。錠剤や注射薬は、関節リウマチや膠原病などの治療でよく使われ、ごくまれにアトピー性皮膚炎の治療に使われることがあります。噴霧薬は口から気管に噴霧し、ぜんそくに使われます。
著者について
川島 眞(かわしま まこと)
東京女子医科大学皮膚科教授
1952年宮崎市生まれ。78年東京大学医学部医学科卒業。84年〜86年パリ市パスツール研究所に留学。86年東京大学医学部皮膚科講師。93年東京女子医科大学皮膚科教授。現在に至る。
日本皮膚科学会評議員、日本皮膚アレルギー学会理事長。アトピー性皮膚炎をはじめ、皮膚ウィルス感染症、接触皮膚炎などを主に研究。
特にアトピー性皮膚炎については、さまざまな情報にまどわされ、多くの患者さんが誤解や不安を持つことについて問題意識を持ち、日本皮膚科学会員の医師と協力し、患者さんや治療に携わる医師の啓蒙に力を注いでいる。
主な著者に『アトピー性皮膚炎 皮膚科の先生100人に聞きました』(東洋出版、共著)などがある。