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出版社/著者からの内容紹介
芸能界の「秘密の橋」とは? 実名ノンフィクションの衝撃!
華やかなスターの座を獲得するために、彼らは何を犠牲にしたのか?
闇の奥に隠された「芸能界の真実」をいま明らかにする――
抄録(「電子書店パピレス」より)
羽賀研二は、長沢と出逢った2日後から、西武新宿線の東伏見にある彼の住居に住みつくようになった。
長沢の妻はすでに死亡していて、閑静な一軒家には、彼1人しか住んでいなかったのだ。
「私はもうこの歳だから、べつにセックスをしたいとは思わないよ。ただ自分の好みの若い子の裸を眺めていられれば、それだけで満足だよ」
当時、すでに70歳を超えていた長沢は、よく周囲の者にそう言って笑っていた。
とにかく長沢は、羽賀の端正でエキゾチックな容貌と、その若い体を気に入り、どこへ行くにも一緒に連れ歩いていた。
新宿2丁目にあるゲイバー「アドニス」は、長沢が行きつけの店であった。
長沢が羽賀に対して、どのような感情をもっていたのかは、本人の心の奥底をのぞいてみないとわからない。
しかし、長沢を知る者の多くが、
「本当は誰の目にも触れさせず、自分だけのものとして大事にしまっておきたかったのかもしれない。だがそれとは裏腹に、こんな素晴らしい若者と一緒に暮らしているんだ、と周囲に示したい気持ちのほうが強く、長沢は新宿2丁目のゲイバーに羽賀を連れ出したにちがいない――」
と考えていた。
2丁目に群がるハイエナは、いついかなるときにも美味しいエサには貪欲だ。
羽賀研二の存在はまたたく間に知れわたり、長沢と羽賀が現れる日時を察知した客が、先まわりして店で待機しているという有様になった。
栗塚旭(往年の時代劇俳優)、清水章吾、栗原玲児(元リポーターで、坂本スミ子の前夫)から、勝新太郎、高橋英樹、草刈正雄、松平健に至るまでの大物スターたちがよく顔をみせていた。
しかし常連はなんといっても、3日に1度の割で必ず店にやってくる歌手の美川憲一と、いつも行動を共にしている相棒の山県(やまがた)堯(淡谷のり子と美川憲一の所属するエーブルプロモーション社長)であった。
店の中では、2人とも極端なオネエ言葉で、とくに山県のほうは地方なまり丸出しでしゃべりまくるものだから、それだけで下手なコメディアンよりおもしろかった。
「わたしが狙いをつけた限り、絶対にどんな男でも喰ってみせるわよっ」
と、いつも美川憲一は豪語している。
ちなみに“喰う”とは、この世界の陰語でモノにする、肉体交渉をもつという意味である。
したがって、長沢から羽賀を横取りするぐらい、美川にとっては簡単なものだ。
ましてや美川は、当時は人気が落ち目とはいえ、過去にヒット曲をもつ有名人なのだから――。
著者について
青木 栄司(あおき えいじ)
本名・星伸具(ほしのぶとも)。1939年1月、埼玉県川口市生まれ。地元中学を卒業後、芸能界と関わりを持つようになる。1960年、加賀まりこらの「野獣会」に対抗して青年グループ「がんばら」を結成、リーダーおよびマネージャーを兼任する。また、林隆志(はやしたかし)の芸名で映画にも7本出演。その間、芸能界の荒波に揉まれながら多くの体験を重ね、裏の事情にも精通する。84年『虚飾の海』(恒友出版)を発表して注目を浴び、雑誌に原稿を執筆するかたわらテレビ等にも多数出演。本書は、その後11年間の沈黙を破って書き下ろしたノンフィクションである。
はじめに
第1章 少年たちとガラスの橋
I 華やかな世界への橋
●2丁目のスカウトマン
●歌舞伎町で会った老人
●「ナイスボーイをよろしく」
第2章 ある芸能プロの場合
I 割れたガラスの橋
●「勝てば官軍だ!」
●離婚騒動の背景
●恨みが書かせた手記
II アイドル製造法
●パトロンは政治家
●スターになれるのなら……
●大物カップルの破局
III 売り出しのための取引
●血塗られたビル
●美少年歌手の末路
●つくられた目撃証言
第3章 芸能界の裏通りを歩いて
I ワイドショー出演記
●拘置所の“大物”
●今日だけの主役
●負け犬の遠吠え
II ある夫婦の離婚報道
●同性愛者同士の結婚
●意外な相手
●“少年を売る家”で
●ミックスルームのご乱行
III “名演技”はつづく
●プロデューサーをめぐる2人の女優
●映画撮影中の報復
●不可解な結婚式
第4章 有名男優自殺事件の真相
I 事件を結ぶ糸
●2丁目の謎の客
●無盡藏殺人事件との接点
●意図的に流された醜聞
●ジョージの“父親”
II 悪い奴らの手口
●“ヨッちゃん”との出逢い
●マリファナ入りのフランスパン
●クラブママの逮捕
III マリファナ宅配便
●思わぬ再会
●麻薬売買の根拠地
●ケーキ箱に隠して
IV 投身自殺の陰に
●美術品を使った密輸
●三浦と沖の関係
●「涅槃でまってる」の真意
第5章 奇妙な家の奇妙な人たち
I スキャンダルを握る男
●永遠の“金のなる木”
●元総理大臣と少年の写真
●セリフのある役が欲しくて
II 秘密のパーティ
●布団にローソク
●ショーは始まった
●マスクの男の正体
第6章 ガラスの橋を渡りきった男
I デビュー以前の彷徨
●元マネージャーの怒り
●処世術としての男色
●金さえ払えば寝るのか?
II つかんだスターの座
●サン付けで呼んでくれ
●ヒステリー女のように
●100万枚大ヒットの裏側
III 栄光が招いた苦しみ
●所属プロへの不満
●殺人的なキャバレー回り
●女性タレントたちとの噂
●公演途中の断髪
●歌手にならなければよかった
おわりに