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出版社/著者からの内容紹介
世の中はいまリストラの嵐が吹き荒れている。給与明細をゴミ箱にポイと捨てているキミ。一度ジックリ眺めてみるといい。そこには会社の社員に対する姿勢、キミ自身に対する評価が表われている――。
企業の思惑やサラリーマン・OLの悲哀を浮き彫りにする「給与明細」の読み方を徹底解説。これであなたも給料のすべてがわかる!
抄録(「電子書店パピレス」より)
スチュワーデス(国際線)
ますます狭き国内航空会社の門 26歳・年収850万円
何度見てもハラが立ってくるのが、スチュワーデスさんの給与明細である。しかし、20代のとき、安月給で目一杯働かされた経験を持つオジサンはどうにも釈然としないのである。
支給合計約50万円。これが26歳、花の国際線スチュワーデスの1ヵ月分の給料である。男なら35歳の課長補佐といったところだろう。ひと頃に比べると人気は落ちたけれども、女性の人気職業ベスト5ぐらいに毎回顔を出す理由の第一は、やっぱりこの高給なのだろう。
「最近は乗務もきつくなったし、危険だし、イヤなお客の相手もしないといけないし」
しかし、危険な仕事はほかにもたくさんあるし、営業マンなら一人や二人、イヤなお客を抱えているものだ。
イチャモンはこの辺で終わりにして、給与明細を見ていこう。
本俸は世間でいう本給、基礎になる給料である。乗務手当保障とは、いわばスチュワーデスの資格給。スチュワーデスとして採用したからには「これだけの賃金を保障します」というわけだ。この中には危険手当分も含まれていると考えていいだろう。
深夜乗務手当はわかるとして、次あたりから、ガ然わかりにくくなってくる。国際乗務割増手当は、国際線のスチュワーデスさんにだけつく手当で、乗務時間によって違ってくる。国際特別乗務割増は、国際線の行き先によって、ついたりつかなかったりする。便乗とは、乗務ではないが、その便に乗り合わせて日本に帰ってきた場合、「いつでもだれかに代わって乗務できますよ」というスタンバイ手当みたいなものである。
以下にも、なんやかやと手当がくっついてくる。その合計が先にも記したとおり、約50万円となる。しかし、その乗務時間を見てみると58時間。1日7時間として8日ほどなのである(この計算はいくらなんでも乱暴ですが)。いずれにしても、時間単価の高い仕事であるのに間違いはない。
20代半ばの女性がこれだけ稼げば、同年代の男などガキに見えて仕方ないだろう。どう男が太刀打ちしても、給料では足元にも及ばない。
そう考えると、スチュワーデスのみなさんが相撲取りやサッカー、野球選手などン千万円、1億円プレーヤーに目を奪われるのも、無理からぬところといえそうだ。
嫁さんにするのは無理にしても、若い男としてはスチュワーデスをせめて友だちの一人に持っておきたいものだ。ゴールデンウィークだろうと、夏休みだろうと、年末年始だろうと、取りにくいチケットを手配してくれるからだ。スチュワーデスのみなさんも、高い給料をもらっているんだから、薄給に苦しむ男たちに、それぐらいの愛の手は差しのべていただきたい。(「第2章 他人の給与明細が見たい!」より)
著者について
川嶋 光(かわしま こう)
1948年東京生まれ。武蔵大学人文学部卒。フリーライター。主な著書に「定価がなくなる日」(東洋経済)「値段と料金のしくみ事典」「ディスカウント知られざる儲けのしくみ」(日本実業出版)「人事のウラオモテ」「値段のウラオモテ」(徳間書店)など。