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「電脳縁」が仕事を10倍楽にする

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著者:山崎秀夫
価格:¥ 945
プレジデント社


■ 内容紹介

出版社/著者からの内容紹介
 「電脳縁」とは、企業内に構築されたネット上の「知恵の広場」のこと。かつては居酒屋や寮で先輩からこっそり教えてもらった「営業の奥の手」や「トラブル処理の秘策」をネット上でやり取りすることが可能になる。これで「眠っている知恵」を掘り起こせば、ビジネスはもっと楽に上手くいく。キューピー、NTTソフトウエア、ヤマハ、有線ブロードネットワークスなどにみる「企業風土」改革の実践例!


抄録(「電子書店パピレス」より)
第一章
電脳縁とは何か

一 電脳縁がビジネスを変える

●それはネット上で生まれる「縁」
 ネットの上でも、人と人とが交流すれば、そこには自ずから「縁」(えにし)が生まれる。それはまさに「電脳縁」と呼べるものだろう。今日ビジネスの面でも、ネットを利用して知識や知恵、経験や情報が数多くやり取りされ、多くの人が電脳縁を持つようになった。これまで居酒屋で一杯やりながら聞かされた「先輩の失敗談」や「仕事の奥の手」なども、ネットを通じて伝えられる時代になりつつある。ネット上の交流の場の中でも、特に「知識」に重きをおいたものをナレッジコミュニティと称する。
 ナレッジコミュニティは自然発生的に生まれるものではなく、明確な運営組織があり、秩序が保たれている。いわば「組織された草の根」である。そして、ある企業が社内にある知識を有効活用したい時とか、顧客のニーズを吸い上げたい時とか、さらには企業風土の変革をはかりたい時などに大きな力を発揮する。本書では、主にビジネス社会におけるナレッジコミュニティの事例を取り上げるが、ナレッジコミュニティ=電脳縁として表現させていただく。
 わが国では、地縁社会、血縁社会が次々と崩壊し、終身雇用や年功序列を基盤とした職縁社会も崩壊の危機に瀕している。そうしたなかで、企業は電脳縁(ナレッジコミュニティ)という新しい「縁」づくりに取り組みはじめたのである。職縁に代表される戦後の社会が終わり、電脳縁という新たな「縁」を必要とする二一世紀が始まったのである。

●職縁社会はビジネスマンを守ってくれない
 二〇〇一年九月一一日現地時間の朝、米国ニューヨークでとんでもない事件が発生した。イスラム教原理主義者とみられる過激派が、旅客機を乗っ取り、国防省とワールドトレード・センタービルへカミカゼ攻撃を行ったのである。米国同時多発テロである。この衝撃的な事件により、わが国の日経平均株価は、あっという間に一万円の大台を一七年ぶりに割り込んでしまった。
 さらに流通業大手のマイカルの倒産が重なった。その数週間前には、大手の電機・電子系企業がそれぞれ数千人から一万人のリストラを発表している。わが国の職縁社会を支えてきた終身型の雇用制度が、いよいよ大手企業においてさえも崩壊しはじめたという気がする。むろん、電力や食品など全体としてまだゆとりのある産業界と、建設や流通、金融などのリストラ待ったなしの業界との間に、膨大な中間的な業界もあり、まだら模様ではある。しかし、確実に職縁社会の希薄化、崩壊は進んでいる。
 失業率も二〇〇二年には一〇%台に乗ると悲観的な見方をするエコノミストもいる。ビジネスマンにとっては本当に何が起こるかわからない時代なのである。職縁社会はビジネスマンを守ってはくれなくなった。二一世紀のビジネスマンは、自律型人材(知識ワーカー)として、会社を替わっても、不幸にしてリストラにあっても、家族を養い、自らの活躍の場を見つけなければならない。

●電脳縁がもたらす福音
 職縁の仲間に支えられた古き良き時代が過ぎ去る一方で、電脳縁の活用がビジネスマンを守ってくれる時代が到来しつつある。電脳縁が会社の枠を越えて成立し、仕事上の知恵の売買が安い値段で簡単に行えるとしたら、どのようなことが起こるだろうか。社外や新しい会社の社内の電脳縁を活用して、素晴らしい仲間とともに自らの専門性を磨き、ネット人脈を作れるビジネスマンは、活用できない人より数段早く新しい環境に適応できるはずだ。
 現在のところ、わが国では、ネットや携帯電話で作る縁は、出会い系サイトに代表されるように色恋沙汰が目立っており、不幸な事件も数多く起きている。しかし、この出会いツールをビジネスマンが自らの成長や人脈づくりに生かしたら、一体、どういった風景が目の前に現われてくるのだろうか。ビジネスマンは、社内人脈だけでなく社外人脈の構築や知識の取り込みを、電脳縁に頼ることができるようになるのである。
 また、会社や経営者にとっても電脳縁は重要である。最近、リストラが進んでいる業界では、優秀な社員が自発的に退社する例が増えている。しかし、社内にしっかりした電脳縁があれば、たとえトップクラスの社員が辞めても、ノウハウは確実に社内のコミュニティの中に残る。電脳縁の中に、「知識の泉」が水を湛えているからである。個人の持つノウハウを最初からデータベースに登録させるのではなく、ネット上の知恵のコミュニティの中に泉のように溜めていくのである。(図1)

 その事情はビジネスウーマンも同様である。多くの企業で一般職の女子社員は派遣社員に置き換えられようとしているが、住友商事のように女性の一般職採用を三年ぶりに復活した企業もある。その場合、採用された女子社員はもはや職場の花ではありえない。外から派遣されてくるビジネスウーマン以上の働きが期待されている。まして総合職ともなれば将来、経営幹部やスペシャリストを目指す立場である。彼女らビジネスウーマンは、いまだ男性人脈優位の企業の中で、一体、自らの知恵や知識をどこで仕入れ、誰に相談して頭角を現わせばよいのだろうか。
 実際、米国企業で電脳縁が導入され、知恵の交換機構ができた時、最も喜んだのは女性社員と少数民族系の社員だった。これまで米国企業は白人男性優位の社会だった。米国でもビジネスウーマンはその実力を認められ昇進するためには、男性の一〇倍の努力がいる。彼女たちの前には実力発揮を阻害する有名な「ガラスの天井」がある。彼女たちは電脳縁に大きな期待をもった。
 わが国でも多くの企業は男性人脈優位の内向き社会となっており、ビジネスウーマンたちが実力を発揮するのは、さらに厳しい状況にある。「お酒の席」や「貴様と俺」の関係は、ビジネスウーマンにとって、わが国企業における「ガラスの天井」であった。出産休暇ひとつとっても、その本来的な活用は容易ではない。わが国のビジネスウーマンにとって電脳縁は、知識を獲得し、人脈を作り、自らの才能・能力をアピールする格好の舞台となるだろう。

*この続きは製品版でお楽しみください。


著者について
 山崎 秀夫(やまざき ひでお)
 1949年生まれ。東京大学経済学部卒業。欧州三井物産でソフトウェアの輸出入営業を担当後、1986年野村総合研究所入社。現在経営情報コンサルテイング部上席研究員として活躍中。専門は情報組織論、地域情報化論、知識管理論、情報技術論、ネットコミュニテイ・マーケティング論。科学技術庁21世紀の科学技術に関する懇談会委員を歴任、現日本ナレッジマネジメント学会第1研究部会長。
 著書に『ナレッジ経営』(野村総合研究所発行、ナレッジマネジメント学会研究奨励賞受賞)『成功する会社は知恵市場から生まれる』(徳間書店)など多数。

■ 目次

第1章 電脳縁とは何か
第2章 日本企業における電脳縁の取り組み
第3章 米国における電脳縁の活用事例
第4章 電脳縁の作り方
第5章 電脳縁をより深く理解するための一〇のキーワード
第6章 電脳縁の進化

■ カテゴリ




「「電脳縁」が仕事を10倍楽にする」紹介ページの最終更新日時
2006年4月8日 21:22:34
ID:194
※実際の販売・ダウンロードは『電子書籍パピレス』にて行われます。